H2Aロケット47号機、打ち上げ成功! 衛星XRISMと探査機SLIMを無事軌道投入!

月にランディングしたSLIMのイメージ図。公式動画より引用。
クレジット:JAXA

 
JAXAのH2Aロケット47号機、打ち上げ成功しましたね!
よかったよかった♪
2023年9月7日午前8時42分11秒のことです。

そのときの映像です。

もうひとつ別の角度からの映像

 
迫力ありますね!
私も見に行きたい!

イプシロン6号機とH3ロケット1号機・・・。最近の日本のロケットは失敗続きでしたからね~。ここでまた失敗したら結構ヤバイ雰囲気だったのですが、無事に打ち上がりました。

やっぱり実績のあるH2Aロケットは違います。今回47号機ですが、まだ一度しか失敗していません。

今後のことを考えると、H3ロケットを(いろんな意味で)軌道に乗せないといけないのですが、今回の成功を弾みにして、きっと成功してくださると思っています。

今回のH2Aロケットは、2つのユニットを軌道に投入する役目を持っており、ひとつがX線分光撮像衛星「XRISM」、もうひとつが月面探査機「SLIM」です。月面探査機はアルテミス1に相乗りした「OMOTENASHI」で失敗しておりますからねー。今回は失敗して欲しくいなかったので、無事に打ち上がって本当に良かったです♪

ということで今回は、X線分光撮像衛星「XRISM」と月面探査機「SLIM」について、ちょっと説明しますね!

X線分光撮像衛星「XRISM」とはどんな衛星?

まず読み方ですね。エスクリズム? エクリズム?
これは「XRISM」と書いて、「クリズム」と読むらしいです。「え」は発音しならしい。

日本の人工衛星や探査機はひらがなの名前が多いのですが、最近は英語の名前を付けるんですね。国際的なものを意識してるんでしょうか?

この「XRISM」、X線分光撮像衛星ということなんですけど、なんだか難しそうな衛星ですよね。これは、2016年に打ち上げられたX線天文衛星「ひとみ」の後継機になります。

この「ひとみ」、見るに涙、語るに涙なんですけど、打ち上げて軌道投入した1ヶ月後にトラブルによって粉々になってしまったという悲運の人工衛星なんです。このときのことを思い出すと私も胸が痛みます。ちょっとしたミスがいくつか重なってしまっただけなのに、宇宙空間で空中分解してしまったという・・・

そんな「ひとみ」の意志を継いで、このXRISMは、飛び立ったのです。

さて、このX線分光撮像衛星というのは何をする衛星なのかというと、X線分光装置やX線撮像装置を積んでおり、光学望遠鏡では見ることができない銀河を吹き渡る風「高温プラズマ」を観測する衛星です。それにより、

・銀河団の圧力のバランスがどのように釣り合っているかを調べて銀河団の構造形成の歴史を調べること
・宇宙の化学組成の進化を調べること
・ブラックホール周辺の物質の動きを調べることで一般相対論的時空構造を解明すること

が今回のミッションの主な目的だそうです。(Wikipediaより引用)

JAXAのサイトに詳しい情報が載っているので、知りたい方はこちらへ。

JAXA | X線分光撮像衛星(XRISM)
「X線分光撮像衛星(XRISM)」を掲載しています。-宇宙航空研究開発機構JAXA(ジャクサ)は、宇宙航空分野の基礎研究から開発・利用に至るまで一貫して行う機関です。

月面探査機「SLIM」とはどんな探査機?

こちらの読み方は素直に「スリム」です(笑)
ただ、単に細いって意味ではなく「Smart Lander for Investigating Moon」の頭文字をとった名前だそうです。

こっちはマジで楽しみなんですよ!
なんと言っても、月に着陸する予定なんですよね!

日本の月探査機と言えば「かぐや」が有名ですが、かぐやは月を周回する探査機だったので、着陸はしておりません。アルテミス計画のOMOTENASHIが失敗だったので、今回成功すれば日本の探査機初の月面着陸になります。

SLIMは、もともと2018年に打ち上げる予定だった探査機だったのですが、ひとみの失敗やH3ロケットの影響で予定が延び延びになり、2023年になってしまいました。

JAXAによるミッションの説明動画があったのでシェアします。

 
この動画の中でも説明されておりますが、SLIMはまっすぐ月に向かうわけではなく、地球を数回まわってスイングバイを行い、月に行ったと思ったらそこでもスイングバイを行ったのち、地球と太陽の引力を利用した大きな楕円を描いたルートで月とランデブーを行います。

月に着いてもすぐに着陸するわけではなく、月の周回軌道に乗って月面を観測してからランディングするようですね。興味深いのは、以前の月探査機「かぐや」が集めた画像データが搭載されており、SLIMが見た月面の映像をかぐやのデータと照合することで位置を特定するという。これもAIのなせるワザですね。

さて、この探査機の目的なんですけど、これも興味深くてですね、なんと、

「重力天体への高精度着陸技術を小型探査機で実証する」

ことなのです。

月で生命を見つけるとでもなく、
月で水を探すことでもなく、
月の土の成分を調べることでもなく、

着陸することが目的なのです。

面白いですねー

JAXAによれば、

従来の「降りやすいところに降りる」探査ではなく、「降りたいところに降りる」探査へと非常に大きな転換を果たすことになります。

とのことで、なるほどなーって感じです。
画像による位置特定や障害物の感知。そういうシステムがしっかりと機能するかどうかを検証するんですね。

詳細はJAXAのサイトに書いてありますので、興味にある方はどうぞ。

小型月着陸実証機 SLIM | ISAS/JAXA

 
いや~
ランディングは来年の1月頃ということでまだまだ先なんですが、これは楽しみです♪

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