JR東日本が平日ピーク時は使えない「オフピーク定期券」というのを発売ました。
本日2023年3月18日発売開始です。
これは素晴らしいアイデアです。
平日の朝の混雑時間帯(1.5時間程度。駅のよって違うので注意)以外は普通のSUICA定期券と同じですが、混在時間帯は定期として使えないので、チャージから運賃が引かれるという仕組みですね。通常の定期券と比べると10%安いということです。
乗り継ぎとかエリア外での使用とか複雑なので、詳しい説明は公式サイトで確認してください。
格安SIMのマイネオが、「平日昼以外はネット使い放題」の「マイそく」というプランを展開しておりますが、それと発想同じですね。ピーク時間帯の混雑緩和に繋がりますし、安くなれば新規顧客の開拓に繋がりますし、ユーザーは代金が安くなるので、WIN-WINでみんな幸せになります。
コロナ禍の影響で時差出勤を導入する企業が増えていますので、この「オフピーク定期券」を利用できる環境の方はたくさんいると思います。また、首都圏は競合する鉄道会社がたくさんあるので、これまでJR以外で通勤していた人が、この定期券が発売になったことで、JRに変更する場合もあると思います。一時的には減収になるかもしれませんが、長い目で見るとメリットが大きい施策です。
こういうアイデアって、貴重ですよね。私は、飲食店でもこういうサービスを考えたら良いと思っています。
みんな一斉に同じ時間帯に食事に行くから飲食店は混雑しますし、店員もたくさん雇わなければならなくなります。食事の時間帯もみんな時間差になれば、席数も少なくて済みますし、良いことがいっぱいあります。単純に「時間帯をずらしてください」というだけだとほとんど効果はありませんが、昼の11:30までに注文したら1割引とか、13:30以降に注文したら2割引とか、そういうシステムを導入すれば効率が良くなって逆に収益が増えるかもしれません。
ただ、これはお客候補がたくさんいる都心部だけの話ですよね。北海道で言えば、札幌中心部以外は、そんなに飲食店が混雑している感じではないですし、そもそも「利用客が総数が限られている」ため、このような施策を行っても、減収するだけで、顧客の新規開拓には繋がりません。難しいですね。
同じ考えで、もしJR北海道がこの「オフピーク定期券」を導入したとしても、そもそも利用客の総数が変わらないため、減収するだけでJR的にはメリットが薄いですよね。もしかしたら、ピーク時が減便できるかもしれませんが、それはそれでサービスの質の低下になります。
ん~
いろいろ難しいですね。
JR東日本の素晴らしい施策が、なかなか北海道には応用できません。
JR北海道は全路線赤字というとんでもない鉄道会社なのですが、何か起死回生のアイデアが欲しいですね!