ケネディ宇宙センター内にあるLC-39B発射台に設置されたアルテミス1。2022年3月18日のリハーサル
先日書いた記事、
で、スヌーピーのぬいぐるみが月に行く、というお話を書いたのですが、残念ながらエンジンの不具合でロケットの打ち上げ延期になりました。で、新しい打ち上げ日時が発表になったようです。
この記事によると、アルテミス１のロケットSLSについて、
新たな打ち上げウィンドウは、米国東部夏時間2022年9月3日14時17分（日本時間9月4日3時17分）から2時間です。
となっています。日本時間では明日（9月4日）の早朝ですね。これは楽しみです。
なんで２時間という範囲が設定されているのか不思議だったのですが、よく見ると、「新たな打ち上げウィンドウは」となっていますよね。
今回は「打ち上げウィンドウ」についてお話しましょう。
ホリエモンこと堀江貴文さんが何回もロケットを打ち上げていますが、そのときはこの「打ち上げウィンドウ」という言葉は出てきませんでした。これまでホリエモンが打ち上げたロケット「MOMOシリーズ」は上空100kmぐらいまで上がって、後は落ちてくるだけなので、特に打ち上げ時刻の制約はありませんでした。（落下地点の警戒態勢は別です）
しかし、惑星探査機や、今回のアルテミス１のように、どこか別の天体を目指している場合は、地球や発射地点、その天体の位置関係が刻々と変化しています。これがズレてしまうと、軌道計算がやり直しになるだけではなく、場合によってはその天体に到達できない可能性も出てくるんですね。
このように、目指す天体に到達するために最適な位置関係が得られる時間帯を「打ち上げウィンドウ」と言います。
今回のスヌーピーが乗っているロケットが月に行くために、もろもろの条件が揃うのが「日本時間9月4日3時17分から2時間です」ということなんですね。それが過ぎたら次のウインドウを待たなくてはいけません。
さてさて、今度は無事に飛んでくれるかな？
このロケットには月を周回する宇宙船・オリオンだけではなく、たくさんの衛星や探査機が相乗りしています。日本の月探査機「OMOTENASHI」と「EQUULEUS」も一緒に月にいくのでこちらも楽しみです！
【2022/9/4追記】
再び延期になったようです。うがー。
今度は液体水素の漏れが発見されたとか。
まあ、ちゃんとチェックシステムが機能している、ということなので、前向きにいきましょう！
【2022/9/26追記】
その後、いろいろとテストをした結果、順調に来ているということで、早ければ日本時間9月28日0時37分から70分間のウインドウで打ち上げを実施するかもしれないそうです。期待しましょう！
