2023年9月に以下ような記事を書いたのですが、
1年近くが経過し、少し時代が変わりましたので、内容を見直して再度アップしたいと思います。
というのも、この記事には連日たくさんのお客様がおとずれており、このまま買い物をされるとマズいかも、と思ったためです。
前回の記事から大きく変わった点は、CeleronのN5000番代がオススメできなくなってきたってことです。(後ほど説明します)
それでは、前と同じように、CPU、メモリ、ストレージに分けて説明しますね。
とりあえず、今一番のおすすめミニPCは、以前も紹介したこちらです。
2万円ちょっと(2024/8/18現在)でこんなスペックは素晴らしい。メモリは16GBありますし、ストレージも500GBあります。TRIGKEYのGreenシリーズは私も使ってますが、しっかりしたパソコンです。
さて、それでは行きますよ!
愛紗のミニPCの選び方まとめ2024年8月!
買っちゃいけないCPU・買ってよいCPU
これはミニPCに限らないことですが、パソコンを選ぶときにいちばん最初に見るべきはCPUです。パソコンの心臓部ですからねー。いくら他の部分が良くても、ここがショボいと何もできなくなります。
アマゾンの商品のページを見ると、詳細情報のところに「CPUタイプ」「CPUモデル」という欄があって、そのパソコンに搭載してるCPUが記載されています。
格安パソコンだと、
・Celeron N4020
・Celeron J4125
・Intel N100
とか書いてあって、少し高いパソコンだと、
・Ryzen5 7530U
・Core i5-1235U
などと書いています。商品名のところにもこれが書かれている場合もありますね。商品名のところにCPUが書いてないのはたいていショボいCPUを搭載したパソコンです。
CPUというのは、ものすごくいろんな種類があるんですよね。私も全部は把握しておりません。多すぎて覚えようと思っても覚えられないです。
ただ、1万~3万円程度の格安ミニPCで使われているCPUは、ある程度絞られるので、それほど選別は難しくないです。
格安ミニPCでよく見かけるCPUは2024/8/18現在、
・Celeron N3050
・Celeron N3350
・Celeron N4020
・Celeron N4100
・Celeron J4105
・Celeron J4125
・Celeron N5095
・Celeron N5100
・Celeron N5105
・Intel N95
・Intel N97
・Intel N100
こんなところです。
さて、これを仕分けします。
◆買わないほうがいいCPU(ほぼ使えない)
・Celeron N3050
・Celeron N3350
・Celeron N4020(←結構多いので注意)
・Celeron N4100
◆動くけどもっさり(長くは使えない)
・Celeron J4105
・Celeron J4125
◆普段使いならギリギリ使えるCPU(長くは使えない)
・Celeron N5095
・Celeron N5100
・Celeron N5105
◆今おすすめのCPU(コスパ最強)
・Intel N95
・Intel N97
・Intel N100
こんな感じです。
去年まではCeleron Nの5000番台を「普段使いなら問題ない」としてましたが、最近、私のN5095マシンは少しもっさりした動きになっており、3つぐらいのマルチタスクをしようとすると、固まってしまうケースも出てきました。
今年の春ぐらいまでは気にならなかったので、OSのアップデートで重たくなったのだと思われます。
今のところ、シングルタスクなら問題ありませんが、來年の今頃はどうなっているかわかりません。したがって、よほど安くない限りは買わないほうが言いです。
だから大きく括ってしまうと、「Celeronは買わない方がいい」ということになります。
N95〜N100は、相変わらず良い動きをしています。店頭で触る機会がありましたが、しばらくは問題なく動くと思います。ただ、2年後はわかりませんので、長く使いたい方はRyzenなどのCPUのミニPCを選んだほうが良いです。価格は跳ね上がりますが、Ryzenなら3〜4年はつかえるんしゃないかな?
ノートパソコンでもそうですが、割と平然とCeleron N4020など低スペックのパソコンが売られているので、注意してください。私が買ったミニPCはCeleron N5095を搭載しておりますが、それから見るとN4020は処理速度が半分以下です。
このようなCPUの処理速度を判断するのに「Passmark(パスマーク)」という指標が用いられるので覚えておきましょう。
「(CPUの名前)+ Passmark」
で検索すると、いろいろ資料が出てきます。2024年段階では、Passmarkが5000を超えていれば、普段使いではとりあえず問題なく使えると思っていますので、参考にしてください。
※あくまで2024年夏の時点での話です。Windowsもアプリも、バージョンアップするたびに重たくなっていきますので、1年後2年後はどうなっているかわかりません。
メモリ(RAM)は8GB以上必要
次にメモリ(RAM)の量です。これは種類が少ないので簡単です。
商品ページを見ると、「メモリ」「RAM」などという欄がありますので、見てみましょう。たいていは、
・4GB
・6GB
・8GB
・16GB
などという表記になっています。
メモリ(RAM)というのは、コンピュータがプログラムを実行させるために一時的にプログラムデータを読み込み、作業用に置いておく場所です。これが大きければ大きいほど、同時にたくさんのプログラムを置いておけますので、処理速度が速くなります。逆に少ないと、別のプログラムを動かすたびに前に読み込んだプログラムを消さなければならないので、いちいち「読み込む」「消す」を繰り返すこととなり、パソコン自体の動きが遅くなります。
で、
Windows7の時代なら4GBのメモリでもなんとかなったのですが、Windows10以降は最低8GBないと動きに制約が出てきます。ですから、
メモリ(RAM)は8GB以上必要
ということで覚えておいてください。
私のメインマシン(Windows10)は、昨年は8GBでしたが、年末に16GBに増強したところ、普段使いでもかなりキビキビ動くようになったので(体感的に1.2倍ぐらいのスピード)、やっぱり多い方が良いのは間違いないです。
でも、ネットのブラウジングやメール、動画視聴、エクセル・ワード程度の普段使いでは、あまりたくさんあり過ぎても使い切れません。ヘビーな使い方(ゲームや動画編集、様々な作業の並行処理)をしない限り、16GBあれば十分だと思います。
ストレージはSSD 256GB以上が推奨
最後にストレージ容量の話です。
「ストレージ」というとピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。ひと昔前なら、「ハードディスク容量」という表現が一般的でした。でも、ソリッドステートドライブ・通称SSDが登場してから、データの記録装置がハードディスクに限らなくなったため「ストレージ(格納装置)」という言葉が使われるようになりました。
ハードディスクが回転するディスクにデータを書き込むのに対し、SSDはフラッシュメモリと呼ばれる半導体素子にデータを書き込みます。そのため、高速で読み書きすることができ、回転しないため壊れにくいというメリットがありますので、最近のパソコンはほとんどこのSSDがメインのストレージになっています。
さて、話を戻します。
格安ミニPCを買う場合、ストレージはどれぐらいあればよいのか?
何に使うかによりますが、私は、
256GB以上のSSDを搭載しているミニPC
をオススメします。
まず、Windows本体のプログラム群が、最初から約40GBぐらいを占有しています。そこにアプリをいろいろ入れていくと数GB単位で増えていきます。
たまにストレージが64GBしかないパソコンが売ってますが、今の話で、64GBではダメだということが分かりますね。アプリをほとんど入れられません。(Chromebookなら64GBでも問題なし)
そしてWindowsというのは頻繁にアップデートされるものなので、そのたびに容量が大きくなっていきます。
おそらく128GBのストレージがあれば大丈夫だとは思いますが、大きなアプリを入れたり、写真や動画、仕事のデータなども保存しようと思ったら、128GBなんてあっという間になくなってしまいそうです。
なので、私は256GB以上を推奨します。それだけあれば、少なくともアプリが入れられなくなる心配はありません。写真や動画、仕事のファイルは外付けのストレージ(USBメモリやハードディスク)に入れるという手もありますからね。
あ、注意点をひとつ。
たまにストレージがSSDではなく「eMMC」になっているパソコンがあるので要注意です。
これはスマホやタブレットに使われているストレージで、SSDと同じフラッシュメモリタイプなのですが、読み書きがSSDより遅いので、あまりオススメできません。
まあ、eMMCは最大で128GBまでしかないようなので、256GBストレージのパソコンを買えば間違う心配はなさそうです。
はい。
というわけで今回はミニPCを選び方をお伝えしました。ノートパソコンを選ぶ際にも使える知識だと思いますので、参考にしてください。
参考
ちょっとマニアックな情報を載せておきます。
上で紹介した仕様は、あくまでもWindowsを動かすことが前提の話です。
例えば、
・CPU: Celeron N4020
・メモリ:4GB
・ストレージ:64GB SSD
というミニPCやノートパソコンが売っていたとしましょう。
このスペックだとWindowsではほぼ使いものになりませんが、OSを軽量Linuxなどの軽いものに入れ替えれば「使えるパソコン」に変身します。
私が普段使っているLinuxは「Ubuntu」というもので、これは少し重たいのでもう少しスペックが必要ですが、「Lubuntu」「Linux Lite」「Linux Mint」などはかなり軽量にできているので、上のスペックでも十分に使えます。
もしめちゃくちゃ安かったら(1.2万円とか)、買ってみてLinuxを入れて遊ぶのも楽しいと思います。なんせLinuxは全部無料ですからね(笑)
参考まで〜