ゲーミングPCを自作するという選択肢。Stable Diffusion高速化計画

ゲーミングパソコンを自作することにしました。
めっちゃ勉強した〜

いろいろと検討した結果、9万円弱でそこそこのゲーミングPCを組み上げることができることがわかりました。今回は私がパソコンを自作するに至った経緯と、セレクトしたパーツの構成をお話したいと思います。

画像生成AIを使うにはゲーミングPCが必要

ゲーミングPCと言っても私はゲームはNintendo 3DSで十分なので、ゲーム目的のパソコンではありません。目的は画像生成AI。Stable Diffusionがさくさくと動くパソコンが欲しいのです。

現在使っている第9世代Core i5デスクトップも、普段使いにはなにも問題なく、まったく不満はなかったのですが、グラフィックボードが搭載されておらず、増設できる仕様でもありません。

Stable Diffusionというソフトウエアは、メインの処理をGPU(グラフィックの処理をする演算装置)に委ねており、しかもNvidia製のグラフィックボードに最適化されているため、CPUに内蔵されているGPUがあってもそれは使われません。

裏技的な手段でグラボなしで使う(GPUでする処理をCPUに代替処理をさせる)方法が一応あって、現在はそれを使ってなんとか動かしてるのですが、512×512の小さな画像を一枚生成するのに5分ぐらいかかるので、ランダム要素が大きいStable Diffusionでは、実用的ではありません。目的の画像を1枚生成するのに、20〜30枚ぐらいのボツ画像ができてしまいますからね。ちなみに、Nvidia製のグラフィックボードを搭載されたパソコンで画像生成を行うと、512×512の画像を一枚生成するのに5秒ぐらいしかかからないそうです。今の60倍の速度ですね。

というわけで、画像生成AIをどうしても使いたい私は、グラフィックボードを搭載しているパソコン、通称「ゲーミングPC」を調達しようと動き始めました。

Stable Diffusionのためにパソコンを自作することにした

まずは市販のゲーミングPCを調べようと、価格コムやアマゾンを見て歩きました。(ネットでも「歩く」でいいのかな)
予想はしていましたが、ゲーミングPCって高いんですよね。名の知れたメーカーだと15万円が最低ラインです。

調べたところ、Stable Diffusionはグラフィックボードのメモリ・通称VRAMが10GB以上ある方が望ましい(というか大きければ大きいほど大きな画像が生成できる)ので、最低でもNvidia製の「GeForce RTX 3060」が必要だとわかりました。上を見ればキリがありませんので、とりあえず、このグラフィックボードを搭載したゲーミングPCを物色しました。

15万円以下の製品があることはあるのですが、メモリが少なかったりCPUが貧弱だったり、なかなか良いバランスものがありませんし、大きな買い物なので知らないメーカーは不安です。

現在使っているデスクトップがまだサクサク動くのに、さらにもっと良いパソコンを買うということにも少し罪悪感があって、う〜んう〜んと悶絶していたのですが(笑)、年末に帰省しているときにふとひらめいたのです。

「そうか、作ればいいんだ」

本来、必要ないはずの2台目のデスクトップ(ミニPCがサブマシンがあるので実は3台目 笑)を、ただ買うなら罪悪感がありますが、「作る」なら話は変わります。作るためにはかなり勉強しないといけませんし、パーツ選びの楽しみや完成したときの達成感もあります。なによりも「パソコンを自作できる」というスキルが身につくのが大きいですね。

  愛紗ステータス

  魔法耐性スキル 30
  毒舌無効化スキル 00
  画像生成スキル 05 → 20
  PC自作スキル 00 → 15

AMD Ryzen 5 5600X + GeForce RTX 3060 というセレクト

さて、作ると決めたらあとは楽しいパーツ選びです。
調べてみるとパソコンの自作については、ものすごい数の参考サイトがあって、情報収集には困りませんでした。パーツは規格とか相性とかがあって、組み合わせを間違えるとまったく動かないと聞いていたので、その部分が不安だったのですが、これだけ参考サイトがあれば問題ナシです。

で、選んだ構成は以下のとおり。

CPU:AMD Ryzen 5 5600X
マザーボード:MSI B550M PRO-VDH WIFI
グラボ:GeForce RTX 3060 12GB
ストレージ:SSD 1TB M.2 Gen 3.0×4
メモリ:DDR4 3200 8GB×2

これにさらに電源とケースが必要なのですが、この構成だと合わせてなんと9万円弱で済むことが判明しました。

簡単に説明しますと、、

CPUはコスパ重視でRyzen 5 5600Xにしました。CPUの一般的な処理速度を計測するPassmarkで21000ぐらい出ているので、現在家電量販店で売っている一般的なパソコンと比べても上位になります。シリーズのCPUで「Ryzen 5 5600」「Ryzen 5 5600G」というのがあり、特に「Ryzen 5 5600G」はGPUが内蔵されており、グラボがなくてもパソコンとして使えるというメリットがあるため最後まで悩みましたが、処理速度は若干5600Xのほうが上なので5600Xにしました。

調べてみると5600Gは「Ryzen 5 5500」のGPU付きバージョンらしく、5600Xよりもワンランク下らしいです。なんで名前を「5500G」にしなかったんだAMD。わかりにくいよ。でもGPUが内蔵されているのは便利なので、グラボを乗せないなら5600G一択でした。ちょっとだけ処理速度が落ちますが、GPU内蔵ですし価格も3000円ぐらい安いです。最強のコスパCPUですね。

マザーボードは正直こだわりがなかったのですが、CPUを差すソケットとチップセットが合わなければ使えないということで、参考サイトの構成にもよく出てくるこの製品にしました。ワンランク下のA520Mでも良かったのですが、将来的な拡張を考えてB550Mにしました。あと、Bluetoothとwifiは外付けすると別途お金がかかるので内臓のにしました。そのため少しだけ高くなっています。

ワンランク低いA520Mのマザーボードなら半額ぐらいになります。耐久性と拡張性を考えなければこっちでも問題ないみたいです。

グラボはStable Diffusionが推奨するVRAMを積んでいる製品のうち、現在市販されている最低価格の「GeForce RTX 3060 12GB」にしました。ベストセラーモデルなので、ネットに情報がたくさんあり、なにか困ったことがあってもすぐ調べられるのも良いですね。

メモリはとりあえず8GB×2にしました。おそらく足りないんですけど、メモリスロットが4つあるマザーボードなので、足りなかったときに追加すればいいやって思ってます。

 
こんな感じでしょうかねー
いま見ると価格が結構変わっているので、私が買ったときよりは少し高く付くかもしれません。私が購入したときはソフマップでCPUとマザーボードのセットが特売になっていたので、単品で買うより6000円ぐらい安かったのです。

グラボの価格も日々変動しているので、よく観察してから買うと良いです。私は4万円弱で買いましたが、数ヶ月前は5万円以上したみたいです。

余談ですが・・・
今回いろいろと調べていて、グラボが必要なければ相当安くパソコンが作れることがわかりました。ソフマップのRyzen 5 5600Gとマザボの特売品なんてお正月に20000円ぐらいだったので、おそらく4万円ぐらいでミドルクラスのパソコンが組めます。これはまあ、そのうち別の記事で語りますね。

OSはWindowsではなくubuntu(Linux)を使う

パソコンを自作する上でネックになるのがWindowsなどのOSです。
市販のパソコンは最初からWindows11が入っているのでそんな悩みはないのですが、自作PCの場合は自分で買ってインストールしなければなりません。お金もかかりますし、インストールもちょっとハードルが高いですね。

そもそも、Windows11はまともに買うと15000円ぐらいするのに、格安のミニPCとかOS込で2万円ぐらいで売ってるんですよね。メーカーは相当安くライセンスを入手できるんですね。自作はこの部分が不利だと思いました。

で、将来的にはWindowsを入れてメインマシンにする予定なのですが、とりあえず今は画像生成AI専用のサブマシンとして使う予定なので、無料で入手できる「ubuntu」というLinuxをインストールして運用しようと思います。古いパソコンにLinuxを入れて遊んでいた経験がこんなところで役に立ちそう。

Stable Diffusionは、pythonというプログラム言語があれば動くので、ubuntuでも大丈夫のようです。インストールは苦労するかもしれませんけど(笑)

というわけでー
組み上げやOSのセットアップについては、また後日お伝えしますね。

今回はこのへんで!

※画像は画像生成AI「Stable Diffusion」で作成したものです。モデルは「MORIMORImix」を使用しました。

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