銀河鉄道999 ANOTHER STORY アルティメットジャーニー レビュー 松本零士が島崎譲に託した999の完結編

漫画「銀河鉄道999 ANOTHER STORY アルティメットジャーニー」を読みました。

先日お亡くなりになった偉大なる漫画家・松本零士さんの追悼のつもりだったのですが、これが良い作品でどっぷり浸かりました。まだ連載中で未完なのですが、続きが楽しみです。

今回はこの作品のレビューを書きたいと思います。

「銀河鉄道999 ANOTHERSTORY アルティメットジャーニー」は、原作:松本零士さん、作画:島崎譲さんで雑誌「チャンピオンRED」で2018年から連載されている漫画です。

銀河鉄道999は、これまでイキサツがとても複雑で、とてもブログ一記事では語れないのですが、簡単に説明すると、以下のようになります。

■アンドロメダ編(1977年~1981年)
①マンガ版(全18巻?)
②テレビアニメ版(全113話)
③劇場アニメ版(2作)

■エターナル編(1996年~)
④松本零士版マンガ(未完)
⑤島崎譲版マンガ(連載中)
⑥劇場アニメ版(1作・未完)
⑦小説版(上下巻)

私はこの中で、②と⑥と⑦は見て(読んで)ないのですが、それ以外は見て(読んで)います。

印象深いのはアンドロメダ編の劇場2作「銀河鉄道999」「さよなら銀河鉄道999」で、この2つの映画は、アニメ史上に名前が残る名作だと私は思っています。ストーリーは「銀河鉄道999」の方が面白いですが、「さよなら銀河鉄道999」は音楽と映像が素晴らしく、独特な「宇宙」の空間に放り込まれたような気持ちになりました。昭和の映画なのですが、今でも十分楽しめる映画です。

で!

アンドロメダ編の①②③はどれも、主人公・星野鉄郎とメーテルの出会いに始まり別れに終わる、という同じようなストーリーなのですが、3作とも途中経過や終わり方が違うらしいんです。(私はテレビアニメ版だけ知らないので比較できません)

その続編であるはずのエターナル編のマンガ(松本零士版)を読んだとき、私は①のマンガの続きだと思ったのですが、これが微妙に中途半端で、いろんな要素が混ざり合ったマンガになっていたのです。正直、よくわからないマンガで、案の定、雑誌連載は打ち切りになり、未完のまま現在に至ります。

そんな状態で銀河鉄道999という作品は中途半端なまま20年近く放置されていたのですが、2018年、ついに動き始めました。島崎譲版マンガの連載開始です。タイトルは、

「銀河鉄道999 ANOTHER STORY アルティメットジャーニー」

一応、松本零士さんのエターナル編のプロットが元になっていますが、細かい指示は出ていないようで、ストーリーは基本的に島崎譲さんが作っているようです。作品のタイトルに「ANOTHER STORY」と入っているのは、あくまでも原作の本線は松本零士さんが書いているエターナル編であり、島崎譲さんのはパラレルワールドみたいなイメージなんでしょうね。雑誌のインタビューでは、松本零士さんが、島崎譲さんに「999を託した」という感じになっていました。

【イベントレポート】松本零士が島崎譲に託した「銀河鉄道999」続編1巻発売、電車内で記者発表会
松本零士原作による島崎譲「銀河鉄道999ANOTHERSTORYアルティメットジャーニー」1巻が本日11月20日に発売。単行本の発売を記念した記者発表会が、西武鉄道池袋線の電車内で本日実施された。

 
実際に読んでみると、「どれの続きか解らない」松本零士版エタナール編と違って、島崎譲版のエターナル編は、とても解りやすいです。アンドロメダ編の劇場用アニメの2作目「さよなら銀河鉄道999」のラストで、鉄郎が999号で地球に向かうのですが、このマンガは、その鉄郎が地球に降り立つシーンから始まります。

要するに、完全に劇場版アンドロメダ編の続編です。このシンプルさがとても良い。

地球に帰ってきて1年後、鉄郎のもとにエメラルダスがやってきて、メーテルの存在が消滅してしまっていること、そして復活させられるのは鉄郎しかいないということ、を伝えます。

そして、鉄郎は3度目の999号の旅に出かける、というストーリーです。

その後のストーリーもなかなか考えられていて、いろいろと盛り上げてくれます。特にメーテルとの再会のシーンは感涙モノで、過去の劇場版2作では見られなかったメーテルの「デレ」にような描写も見られます(笑)

現在このマンガは8巻まで刊行されておりますが、スケールの大きな話なので、まだまだ先は長そうですね。
最終的にはこのストーリーを映画化してくれないかなーと思っています。「さよなら~」の続編としては、ちょうど良い感じです。

さてさて、
あまりレビューになっていませんが長くなったので今回はこの辺で。
詳しい話は別の機会に。

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